私たちが日本でごく普通に使っている車用語が、英米人には通じないことがよくあります。そんな典型の一つが「バックミラー」です。アメリカ英語ではrearview mirror(リアビューミラー)('rear'は「後ろの」という意味)、イギリス英語ではdriving mirrorです。「バックミラー」(back mirror)は和製英語というか、日本語ですが、考えてみるとうまい言い方ですよね。野球のnight gameを日本では「ナイター」と命名したのと同様、日本人は翻訳の名人です。
「フロントガラス」も英米での名称とはまったく違った言い方です。アメリカ英語ではwindshield(ウインドシールド)、イギリス英語ではwindscreen(ウインドスクリーン)と言います。いずれも、いわゆる合成名詞なので、発音は前の部分(wind-)を強めに言わないとうまく通じません。
運転していて方向を決める「ハンドル」はどうでしょう。英米とも(steering) wheel([スティアリング] フイールです。なお、自転車のハンドルはhandlebar(ハンドルバー)と言います。「ホイールキャップ」は英米ともhubcap(ハブキャップ)です。このように、日本語とは異なるものの、英米とも同じ呼び方のものもあります。「ブレーキ」も英米ともbrake pedal(車のバックミラー)です。
用語の差のあるものでもう一つは「クラクション」でしょう。英米ではhorn(ホーン)です。クラクションは電気機械警笛ないしは警報装置の商標(trademark)で、アメリカ人により考案されたものです。考案者の米国人F. W. Lovell(ロウベル)は「かん高い音を出す」という意味のギリシャ語からklaxonという語を造りました。この装置が最初に車に使用されたのはアメリカで1908年だったということです。日本ではこの名前が使用されたわけです。以上の用語を表にまとめて見ましょう。
最後に「ガソリンスタンド」ですが、アメリカではgas station、filling station, イギリスではpetrol station また、給油以外に修理もするところをservice stationと言います。
車用語は日本と英米ではかなりことなります。が、日本でのハンドル、クラクションの類は「溶け込んだ日本語」と思えば別に何と言うことはありません。パソコン用語やファッション誌の用語はほとんどといっていいくらい外来の日本語ですもんね。
[ワンポイント英語表現]
He honked the horn and stepped on the brake hard
(彼はクラクションを鳴らし、ぐっと踏んだ。)車のアクセサリー
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